1.6. 声帯溝症・声帯萎縮症

 主に加齢によって声帯の筋肉などがやせ細ることで、声がかすれたりする症状です。声帯はいわば「ピタッと閉じること=しっかりした声門閉鎖」により力強い声が出せます。声帯が閉じる時に隙間があれば、息が多く通り抜けることになりますから、息漏れ発声になったり声がかすれたりします。
 やせ細ってしまった声帯を直ぐに回復させるには、ヒアルロン酸の注射をしたりするようですが、そもそもの予防として「歌を歌うこと」が大きなリハビリ作業になるようです。そういう意味では、どうのようにでも「歌って・声を出して」いればさえ、この症状のように声帯がやせ細ることはないかもしれません。
 ただ、この時に発声に適切な筋肉を使うことが重要です。この先ボイトレの観点で言及するならば、「声帯の筋肉を…」という意識では「のどごえ声」になる可能性があります。「発声は声帯周辺の筋肉で制御するのではなく『口蓋筋こうがいきん』で制御する」これが重要です。実はこれはボイトレ界ではまだ発見・浸透・解説されていない知識なのですが、この教室の生徒さんの多くがボーカルコース受講という状況は、僕が口蓋筋に秘訣があることを見つけた結果と言っても過言ではありません。

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